ルツマイ

honsuki

欲しかったもの

2人がニルスについて話をするSSニルスが初めて二人を「おかえり」と迎えた夜。夕食を終え、眠る前の読み聞かせをして、魔術具に魔力を流したことも確認した。寝台へ入ったニルスが穏やかな寝息を立て始めるまで、マインはその傍を離れなかった。「もう寝た...
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あの日のわたし

ある日の苦しんでる子その子を見つけたのは、春の終わりのよく晴れた日だった。市場で買い物を終えたマインとルッツは、紙束と食料を抱えて工房へ戻る途中だった。「だから、これ以上は持てないって言っただろ」「でも、あのお店のインクは今日だけ安かったん...
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わたし達の家族

子どもについて話す2人のSSルッツが帰宅すると、マインは食卓の前で頬杖をついていた。夕食はほとんど手付かずで、視線は開いた本へ向けられている。けれど、先ほどから一度も頁がめくられていない。「マイン」呼びかけても、反応がない。ルッツは溜息を吐...
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おかえりの順番

ルッツが街を出てから、二十日が経った。 隣街に新しくできた工房を確認し、紙の取引について話をまとめてくる。ベンノさんから聞いた予定では、戻るのは明日の夕方だ。 だから、別に待っているわけではない。 わたしは窓際の机に座り、次に印刷する本の原...